登録販売者試験~2章15回目~
血液
血液は、血漿と血球(赤血球,白血球,血小板)からなります
血液の役割
- 酸素や栄養分を全身に供給する
- 二酸化炭素や老廃物を排泄器官へ運ぶ
- ホルモンの運搬により、器官・組織間の連絡を図る
- 温熱を体表等に分配し、全身の温度をある程度均一に保つ
▪血漿
血漿は、90%以上が水分からなり、アルブミン、グロブリン等のタンパク質の他、微量の脂質、糖質、電解質を含みます
・アルブミン
・グロブリン
- 免疫反応において、細菌やウイルス等の異物を認識する抗体(免疫グロブリン)の役割を果たす
・脂質
なお、血液の粘稠性は、血漿の水分量や赤血球の量で決まり、血中脂質量はほとんど影響を与えません
▪赤血球
赤血球は、中央部がくぼんだ円盤状の細胞で、血液全体の約40%を占め、赤いヘモグロビン(血色素)を含みます
赤血球は骨髄で産生されます
ヘモグロビンは、鉄分と結合したタンパク質です
酸素量の多い所(肺胞)で酸素分子と結合し、酸素量が少ない所(末梢組織)で酸素分子を放出します
二酸化炭素はヘモグロビンとほぼ結合せず、血漿中に溶け込んで末梢組織から肺に運ばれます
赤血球の数が少なかったり、ヘモグロビン量が欠乏すると、貧血症状が現れます
- ビタミン欠乏性貧血:赤血球の産生に必要なビタミンの不足が原因
- 鉄欠乏性貧血:血液損失等による、ヘモグロビンの生合成に必要な鉄分の不足が原因
▪白血球
白血球は、細菌やウイルス等の異物に対する防御の役割を果たします
好中球、リンパ球、単球の他、アレルギーに関与するものもあり、これらの白血球が働く事で生体の免疫機能が発揮されます
・好中球
- 最も数が多く、白血球の約60%を占める
- 血管壁を通り抜けて組織中に入り込むことができ、感染が起きた組織に遊走して集まり、細菌やウイルス等を食作用によって取り込んで分解する
・リンパ球
- 白血球の約3分の1を占め、血液やリンパ液に分布する
- リンパ節や脾臓等のリンパ組織で増殖する
- T細胞リンパ球:ウイルス等の異物を認識する
- B細胞リンパ球:ウイルス等の異物に対する抗体(免疫グロブリン)を産生する
・単球
- 白血球の約5%と少ないが、最も大きく強い食作用を持つ
- 組織中に入り込んだ単球は、マクロファージ(貪食細胞)と呼ばれる
▪血小板
血小板は、損傷した血管から血液の流出を抑える仕組みにおいて、重要な役割を果たす