登録販売者試験~2章14回目~
循環器系
循環器系は、体液(血液,リンパ液)を体内に循環させ、酸素や栄養分を全身に送り、老廃物を排泄器官へ運ぶための器官系です
血管系は閉鎖循環系(心臓を中心とした閉じた管)で、リンパ系は開放循環系(末端がリンパ毛細管となり、組織の中に開いている)です
心臓
心臓は心筋でできた握りこぶし大の袋状の臓器で、胸骨の後方にあり、内部は上部左右の心房,下部左右の心室の4つに分かれています
血液が一定方向に流れるように、心室には血液を取り込む側と送り出す側にそれぞれ弁があります
▪心臓の血液の流れ
血管系
血液が血管内を流れる方向は一定です
血管は血管壁が収縮すると細くなり、弛緩すると拡張します
弛緩・収縮は心拍数と同様に自律神経系により制御されます
心臓の左心室が収縮したときの血圧を〔最大血圧〕、弛緩したときの血圧を〔最小血圧〕といいます
▪動脈
動脈は、心臓から排出された血液を送る血管で、弾力性があり、圧力がかかっても耐えられるようになっています
しかし、過剰なコレステロールが血管の内壁に蓄積すると、弾力性が損なわれ脆くなります
動脈の大半は体の深部を通っていますが、頚部、手首、肘の内側では皮膚の表面近くを通るため、通常血圧は上腕部の動脈で測定されます
▪静脈
静脈は心臓へ戻る血液を送る血管で、皮膚の表面近くを通っていることが多く、皮膚の上から透けて見えます静脈にかかる圧力は低いため、血管壁は薄くなっています
四肢を通る静脈は重力の影響を受けやすいため、静脈弁が発達して血液の逆流を防いでいます
▪毛細血管
毛細血管は、動脈と静脈を繋ぐように細かく張り巡らされている細い血管です
薄い血管壁を通して酸素や栄養分が血液中から組織へ運ばれ、二酸化炭素と老廃物が血液中へ取り込まれます
・門脈
消化管の毛細血管を流れる血液は、門脈と呼ばれる血管を通して肝臓に入ります
消化管で吸収された物質は肝臓で代謝・解毒を受けた後に血流に乗り全身を循環します