登録販売者試験~3章:殺虫剤・忌避剤③~
●有機リン系殺虫成分
・アセチルコリンを分解する酵素(アセチルコリンエステラーゼ)と不可逆的に結合して働きを阻害することで、殺虫作用を示します
成分名
使用上の注意
- 高濃度又は大量に曝露し、縮瞳、呼吸困難、筋肉麻痺等の症状が現れた場合、直ちに医療機関を受診する
●ピレスロイド系殺虫成分
・神経細胞に直接作用して、神経伝達を阻害することで、殺虫作用を示します
・残効性が低いため、家庭用殺虫剤としてよく用いられます
成分名
- ペルメトリン、フェノトリン、フタルスリン
・なお、フェノトリンはシラミ駆除製品の場合、人体へ直接適用できる唯一の殺虫成分です
使用上の注意
- 高濃度又は大量に曝露し、身体に異常が現れた場合、直ちに医療機関に受診する
●カーバメイト系殺虫成分、オキサジアゾール系殺虫成分
・アセチルコリンエステラーゼと可逆的に結合して働きを阻害する殺虫成分で、ピレスロイド系殺虫成分に抵抗性を示す害虫の駆除に用いられます
成分名
使用上の注意
●有機塩素系殺虫成分
・神経細胞に直接作用して、殺虫作用を示します
・残留性や体内蓄積性の問題から、現在ではウジ、ボウフラの防除目的で、オルトジクロロベンゼンのみが使用されます
●昆虫成長阻害成分
・昆虫の変態や脱皮を阻害する成分で、有機リン系殺虫成分や、ピレスロイド系殺虫成分に抵抗性を示す場合にも用いられます
変態の阻害
・メトプレン、ピリプロキシフェン
- 幼虫から蛹になるのを抑えるホルモンに似た作用を示し、幼虫が蛹になるのを防ぐ
- 不完全変態の昆虫やダニには無効
脱皮の阻害
・ジフルベンズロン
- 新しい外殻の形成を阻害し、正常な脱皮を防ぐ