登録販売者試験～3章:殺菌消毒薬①～

殺菌消毒薬は、比較的小さい擦り傷等の化膿を防止、または皮膚の消毒を目的とした一般医薬品です

あらかじめ定められた範囲内の成分と濃度、効能・効果の製品は、医薬部外品として扱われます

▪殺菌消毒成分

●アクリノール

• 真菌、結核菌、ウイルスには効果はない
• 黄色の色素で、衣類に付着すると着色する
• 比較的刺激性が低く、しみにくい

●マーキュロクロム

• 真菌、結核菌、ウイルスには効果はない
• 有機水銀の一種
• 浸透性は低いため、通常は水銀中毒は生じることはないが、口の周り、授乳婦の乳頭の使用は避ける
• ヨードチンキと併用してはいけない

●オキシドール(過酸化水素水)

• 真菌、結核菌、ウイルスには効果はない
• 作用の持続性が乏しく、組織への浸透性も低い
• 刺激性があるため、目の周りの使用は避ける

▪溶性界面活性成分

• 結核菌、ウイルスには効果はない
• 石鹸と混ざると効果が低下する

・ベンザルコニウム塩化物、ベンゼトニウム塩化物、セチルピリジニウム塩化物、セトリミド

●クロルヘキシジングルコン酸塩、クロルヘキシジン塩酸塩

• 結核菌、ウイルスには効果はない

▪ヨウ素系殺菌消毒成分

• 細菌、真菌、結核菌、ウイルスいずれにも有効である
• アルカリ性になると殺菌力が低下するため、石鹸を使用した場合、よく洗い流す
• 外用薬として使用しても、副作用としてアナフィラキシーを生じる場合がある

●ポビドンヨード

• ヨウ素をポリビニルピロリドンに結合させ水溶性とし、徐々にヨウ素が遊離するようにしたもの
• うがい薬等に用いられる場合より高濃度で配合されるため、誤って原液を口腔粘膜に適用しない

●ヨードチンキ

• ヨウ素及びヨウ化カリウムをエタノールに溶解させたもの
• 刺激性が強いため、目の周りや粘膜への使用は避ける
• 化膿している部位は、かえって症状が悪化してしまう
• マーキュロクロム液と同時に使用してはいけない

●エタノール

• 細菌、真菌、結核菌、ウイルスいずれにも有効である
• 刺激性が強いため、目の周りや粘膜への使用は避ける

・チモール、フェノール、イソプロピルメチルフェノール、レゾルシン

細菌や真菌のタンパク質を変性させ、殺菌消毒作用を示す