登録販売者試験~3章鎮咳去痰薬①~
咳と痰の出る仕組み
咳とは、気管や気管支に、異変が起こったとき、刺激が中枢神経に伝わり、延髄の咳嗽中枢の働きにより引き起こされます
気道に入った異物が、線毛運動により排出されない場合、それを排除しようと反射的に咳がでます
咳はむやみに抑えるべきではないですが、長く続くと体力を消耗してしまいます
また、痰とは、気道粘膜から分泌された粘膜に、気道に入った異物や粘膜上皮細胞の残骸等が混じったものです
鎮咳去痰薬とは
鎮咳去痰薬とは、咳を鎮める、痰の切れを良くする、喘息症状を和らげることを目的とした医薬品です
鎮咳成分
中枢神経系に作用して咳を抑えることから、中枢性鎮咳成分ともいいます
麻薬性鎮咳成分と非麻薬性鎮咳成分に分けられます
●麻薬性鎮咳成分
使用上の注意
- 長期連用や、大量摂取による倦怠感や虚脱感、多幸感等が現れることがあり、薬物依存につながる恐れがある
- 内服液剤では、乱用されることがある
- 妊娠時の使用により、血液―胎盤門を通過して胎児へ移行する
- 12歳未満の小児に呼吸抑制を生じる恐れがある
- 授乳中の人の使用により、乳児にモルヒネ中毒が生じた報告がある
- 胃腸機能を低下させるため、副作用として便秘を生じる
●非麻薬性鎮咳成分
・ノスカピン、デキストロメトルファンフェノールフタリン塩、チペピジンヒベンズ酸塩、ジメモルファンリン酸塩等…