登録販売者試験~3章 鎮暈薬①~
鎮暈薬(酔い止め)は、動揺病(乗り物酔い)によるめまい、吐き気、頭痛を防止し、緩和するための医薬品です
つわりによる吐き気に対して使用することは、適切ではありません
抗めまい成分
内耳にある前庭と脳を結ぶ前庭神経の調節作用の他、内耳への血流を改善する効果があります
ジフェニドール塩酸塩は抗ヒスタミン成分と類似した作用を示しますが、日本においては抗めまい成分として用いられます
・使用上の注意
- 抗ヒスタミン成分や抗コリン成分と同様の副作用が現れる
- 眠気、散瞳による異常な眩しさを生じるため、服用後は運転操作をしてはいけない
- 排尿困難の人、緑内障の人は、症状が悪化するため、使用前に医師等に相談する
抗ヒスタミン成分
延髄にある嘔吐中枢への刺激や、内耳の前庭の自律神経反射を抑える作用があります
・ジメンヒドリナート(ジフェンヒドラミンテオクル酸塩)、メクリジン塩酸塩、プロメタジンテオクル酸塩等…
・使用上の注意
- 眠気を生じるため、服用後は運転操作をしてはいけない
- メクリジン塩酸塩は、他の抗ヒスタミン成分と比較して作用の発現が遅く、持続時間が長い
- プロメタジンは、海外において乳児突然死症候群、乳児睡眠時無呼吸発作のような致命的な呼吸抑制を生じた報告があるため、15歳未満の小児に使用してはいけない
抗コリン成分
中枢に作用して自律神経系の混乱を軽減させ、末梢では消化管の緊張を低下させる作用があります
・スコポラミン臭化水素酸塩水和物、ロートコン