登録販売者試験~2章31回目~
薬の体内での働き
血中に移行した有効成分の多くは、血漿タンパク質と速やかかつ可逆的に結合し、複合体を形成します
この複合体は、薬物代謝酵素により代謝されず、トランスポーター(タンパク質の1つ)によって輸送されません
薬効が発現するためには、標的細胞の細胞外液、細胞内液に一定以上の濃度で分布する必要があります
そのため循環血液中に移行した有効成分は、受容体、酵素、トランスポーター等のタンパク質と結合することで運ばれ、薬効を発現させます
▪薬効の発現と消失
有効成分が吸収されると血中濃度が上昇し、最小有効濃度を超えると薬効が発現します
有効成分の吸収・拡散が、代謝・排泄の速度を上回ると最高血中濃度に達し、次第に低下していきます
血中濃度が最小有効濃度を下回ると薬効は消失します
▪使用量と使用間隔の設定
血中濃度が一定以上となると薬効は頭打ちとなり、副作用が現れやすくなります
全身作用を目的とした医薬品の多くは、使用後の一定期間、有効成分濃度が有効域に維持されるよう、使用量及び間隔が定められています